脳卒中・脳梗塞後のリハビリを継続するコツと目的の重要性【奈良ミウリハ】
「なぜリハビリをするのか?」を考えたことはありますか?
「毎日リハビリを続けましょう。」
脳梗塞後、多くの方が一度はこの言葉を聞いたことがあると思います。
しかし、実際には毎日続けることは簡単ではありません。
「今日は気分が乗らない…」
「変化を感じられない…」
「本当に意味があるのだろうか…」
そんな日があって当然です。
だからこそ、リハビリを継続するために最も大切なのは、「なぜ自分はリハビリをするのか」という目的を、自分自身が心から納得していることだと私たちは考えています。
リハビリを継続するための習慣形成と脳の仕組み
習慣は一日では身につきません
リハビリの成果は、一度頑張っただけで得られるものではありません。
日々の積み重ねによって、身体や脳は少しずつ変化していきます。
心理学では、習慣形成には一定期間の継続が必要であり、その期間には個人差があります。よく「21日で習慣になる」と言われますが、実際には平均約66日、内容によってはそれ以上かかることも報告されています(Lallyら, 2010)。
つまり、「続けられない自分が悪い」のではなく、習慣になるまでには時間が必要なのです。
脳卒中リハビリのガイドラインが推奨する「意味のある目標設定」
脳は「意味のあること」を学びやすい
脳卒中後のリハビリでは、「神経可塑性(Neuroplasticity)」という考え方が重要です。
脳は、意味のある活動を繰り返すことで、新しい神経ネットワークを作り、機能を再構築していくことが分かっています。
また、脳卒中リハビリテーションの国際的なガイドラインでも、本人にとって意味のある目標(Meaningful Goal)を設定し、その目標に沿って練習を行うことが推奨されています。
つまり、
「先生に言われたからやる」
よりも、
「自分が実現したい未来のためにやる」
ほうが、継続しやすく、学習効果も高まりやすいのです。
あなた自身が心から納得できるリハビリの目的の見つけ方
あなたのリハビリの目的は何ですか?
目的は、人それぞれ違います。
例えば、
「妻の介助の負担を少しでも減らしたい」
「もう一度、孫と公園を歩きたい」
「海外旅行に行きたい」
「自分でトイレに行けるようになりたい」
「家族と一緒に食事を楽しみたい」
どれも素晴らしい目的です。
大切なのは、「誰かの正解」ではなく、あなた自身が心から大切だと思える目的であることです。
モチベーションを保つ「目的・目標・行動」の3ステップ
目的・目標・行動がつながると、人は続けられる
私たちは、次の3つがつながることが大切だと考えています。
①目的(Why)
「なぜリハビリをするのか」
↓
②目標(Goal)
「そのために、何ができるようになりたいのか」
↓
③日々の行動(Action)
「今日何をするのか」
例えば、
目的
「家族旅行に行きたい」
↓
目標
「30分歩いても疲れにくくなる」
↓
今日の行動
「自主トレを20分行う」
このように一本の線でつながると、毎日のリハビリに意味が生まれます。
ミウリハが身体だけでなく「目的」も一緒に考える理由
私たちは「身体」だけではなく、「目的」も一緒に考えます
ミウリハでは、身体を評価するだけではありません。
「この方は何のために頑張りたいのか」
そこを一緒に考えることを、とても大切にしています。
目的が明確になると、リハビリは「やらされるもの」ではなく、「未来の自分のために取り組むもの」に変わります。
もし最近、リハビリが少しつらいと感じている方は、ぜひ一度ご自身に問いかけてみてください。
「私は、何のためにリハビリをしているのだろう?」
その答えが見つかったとき、きっと明日からの一歩が変わるはずです。
参考文献(ブログ内容の根拠)
Lally P, et al. How are habits formed: Modelling habit formation in the real world. European Journal of Social Psychology. 2010.
American Heart Association / American Stroke Association による脳卒中リハビリテーションガイドライン(患者中心の目標設定と課題指向型練習を推奨)
World Health Organization(リハビリテーションにおける患者中心・目標志向の重要性)